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第5回 ジア-ズのセミナー報告

勤務医の山本です!

今月も歯周病治療に関するセミナーへ行ってきました。

今日は自分が最も受講したいと思っていた「歯周組織再生療法」のセミナーへ行ってきました。

歯周組織再生療法をご存知でしょうか?

歯は骨や歯肉、歯と骨をつなぐ歯根膜などの「歯周組織」と呼ばれる組織によって支えられています。

 

その歯を支えている骨や歯根膜は普通一度失われてしまっては人間の治癒能力では再生することができませんが、

この歯周組織再生療法とはそういった一度失われてしまった組織を再生させることができるという治療法です。

歯周病や歯への過剰な力がかかることで歯を支えている組織は失われていきます。

これをそのまま放置しておくとその組織はどんどん失われていき、最終的にはその歯を抜かなければならなくなってしまいます。

骨の吸収の状態や患者さんの全身的な病気の有無、喫煙者かどうかなどにもよりますが、

条件が良ければ一度失われてしまった歯を支えている組織を再生させることが可能なのがこの歯周組織再生療法です。

今回は主にこの歯周組織再生療法のに使う材料として、「リグロス」と「エムドゲイン」と呼ばれる

二つのジェル状の材料について勉強しました。

リグロス

 エムドゲイン

骨や歯根膜が失われると、普通何も行わないと、「歯肉」と呼ばれる赤い歯茎によって修復されていきます。

しかしこの歯茎それ自体には歯を支えたり動揺を防いだりする力はないため、

そのまま放置しておくと歯が揺れ動いていき最終的には抜け落ちてしまいます。

そこでこの歯周組織再生療法を行います。

実際には薬液だけではなく、人工的に作られた骨とこういった材料を組み合わせて使用して歯周組織を再生させることもあります。

欠損部分が骨に囲まれているような状態だと材料が流れにくいので、人工的に作られた骨を盛り足して壁を作ることで再生療法が成功しやすくなります。

午後からは歯周組織再生療法の実習です。

 模型の歯茎を切り開きます

 薬を入れた後は糸で縫って塞ぎます

歯周組織再生療法のプロセスは簡単にいうとこのようになります。

薬を入れた後実際に骨ができるかどうかはレントゲンなどで様子を見てみないとわかりませんが、

概ね半年から9ヶ月で骨ができ始めます。次回は最後の歯周病のセミナーです。

6ヶ月の長期にわたるセミナーでしたが、これからも知識と技術の研鑽に励んで参りたいと思います。